Slag

高炉水砕スラグについて

スラグの種類

高炉水砕スラグとは、大手鉄鋼メーカーの製鉄所で「高炉」と呼ばれる溶鉱炉で、鉄を製造する際に副産物として生成される砂状の骨材です。
「鉄鋼スラグ」には製造方法において、「高炉スラグ」と「製鋼スラグ」(転炉系、電気炉系)に大別されますが、当社舗装材の骨材に使用しているのは、大手高炉メーカー(新日鐵住金・JFEスチール・神戸製鋼所等)の「高炉水砕スラグ」です。

高炉水砕スラグの原材料・生成工程

「高炉水砕スラグ」の原材料は、鉄鉱石、石灰石、コークスといった天然の鉱物資源です。
高炉で鉄を製造する際、鉄の元となる銑鉄と同時に高炉スラグが生成されます。
この高炉スラグを高圧水で急冷したものが水砕スラグです。

高炉水砕スラグの用途

「高炉水砕スラグ」は、セメントや肥料の原材料に使用され、又、土木分野においては軟弱地盤の覆土、裏込材にも活用される「有用な資材」です。

高炉水砕スラグの優れた特性

  • 粒子が無数の気泡を有し、角張った形状をしているため、土質工学上の重要な特長である「軽量性」と大きな「せん断抵抗力」を持っています。
    ※単位体積重量(tf/㎡)において水砕スラグが1.3、砂が1.8~2.0.
    比重(GS)は天然土砂とほぼ同様2.6。しかし水砕スラグは粒子内に空隙が多く、粒子間の間隙が大きいため、単位体積重量は天然土砂より軽量となります。
  • 大手鉄鋼メーカーの製鉄所で副産物として生成される「人工の砂」のため、品質上のバラツキが殆どありません。(原材料は鉄鉱石、石灰石、コークス)
  • 水砕スラグの化学成分(石灰、シリカ、アルミナ、マグネシアが主成分)はセメントと同様な組成であり、時間の経過と共に「潜在水硬性」を発揮し固結する特性があります。

高炉水砕スラグの安全性・位置づけ

グリーン購入法指定材料

「高炉水砕スラグ」は、2001年に施行された「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)の公共工事における特定調達品目(環境負荷低減に資する製品等)に指定されています。
グリーン購入法よって、国や地方自治体による積極的な調達が図られ、土木資材として全国各地で有効利用が進展しています。

高炉水砕スラグの安全性

「高炉水砕スラグ」は、法律で指定されている有害成分の検出を確かめる「溶出試験」の試験項目を全てクリアし、有害物質の溶出は検出されず、最も安全、且つ「無害」な人工骨材です。

透水性舗装・保水性舗装について

三和グランドの透水性舗装・保水性舗装

三和グランドの透水性舗装材は、骨材自体が約40%の空隙がある多孔質な形状になっております。したがって、舗装面全体で透水することができます。
また、この微細な孔により、長時間にわたって保水することができ、さらに「毛細管現象」によって、路盤の水を吸い上げる効果もあります。
一方、通常の透水性舗装は骨材自体に空隙がなく、骨材と骨材の空隙を通じて透水するものです。
この場合、透水量を確保するためには、隙間が広くなるため保水力を期待することはできません。

透水・保水によるメリット

  • 降雨時、降雨後に水たまりが出来にくいため、歩きやすく、快適。
  • 激しい降雨(ゲリラ豪雨)時に、下水道や河川への雨水流入の負担を軽減する。
  • 地下水を潤沢にし、植生、土中生物を活性化する。
  • 蒸発散効果(打ち水効果)により、夏期のヒートアイランド現象を緩和する。

他社の透水性舗装・保水性舗装

通常の舗装

  • 透水性でないため、水たまりができやすく、降雨は全て下水、河川へ
  • 保水性がないため、好天後の蒸発散効果なし

  • 水たまりができ、歩きにくい
  • ヒートアイランド緩和効果なし
  • 下水道、処理施設の負担軽減機能なし
  • 地下水涵養機能なし

透水性舗装

  • 保水性がないため、好天後の蒸発散効果なし
  • 骨材間の隙間を透水させるため、砂やゴミが詰まりやすい

  • 目詰まりにより透水機能が低下しやすい
  • ヒートアイランド緩和効果なし

保水性舗装

  • 保水性に特化したものは、透水性が低く、降水時にほとんどの雨水は路面にあふれてしまう

  • 下水道、処理施設の負担軽減機能なし
  • 地下水涵養機能なし

透水・排水性舗装

  • 施工直後は透水性が高いため、路面への溢れを防ぐことができる
  • 保水性はない

  • 目詰まりしやすく、透水機能が長続きしない
  • ヒートアイランド緩和効果なし
  • 地下水涵養機能なし