「保水性舗装」としての機能を有する「ヒートスルーサンド」の表面温度上昇抑制効果について
「保水性舗装」とは
・「保水性舗装」とは、保水機能を有する表層・基層に保水された水分が、蒸発する際の気化熱により舗装表面の温度上昇と蓄熱を抑制する舗装です。
・暑熱対策には、日射だけでなく壁面、路面からの熱のふく射を抑えることが有効です。「保水性舗装」は、路面温度を下げることにより、体感温度を下げる効果があります。
・「路面温度上昇抑制効果」を有する舗装とは、材料や加工方法などを工夫し、通常の舗装と比較して夏季における日中の路面温度の上昇を抑制することが可能な舗装です。
・ヒートアイランド現象が顕著である都市部などにおいて、夏季の快適な歩行空間を確保するため、車道や歩道および自転車道等に適用させる他、公園の広場および駐車場などに用いられています。
熱伝導保水性舗装材「ヒートスルーサンド」の特徴
・ヒートスルーサンドは、高炉水砕スラグと熱伝導率の高い骨材(けい石)を配合した舗装材であり、「保水性」と「熱伝導性」の機能を兼ね揃え、路面温度の上昇を抑制することにより、「ヒートアイランド現象」の抑制、暑熱対策効果に優れた舗装です。
・ヒートスルーサンドは多孔質形状である「高炉水砕スラグ」の骨材自体と骨材間の空隙に0.23g/cm3以上(10cm厚で舗装した場合、1㎡あたりの保水量が23ℓ)の水を保水することができます。
・表面からの雨水を貯留すると共に、路盤に浸透した雨水も「毛細管現象」で吸い上げるため、長期にわたり保水効果が持続します。
・けい石等の熱伝統率が高い骨材を配合することで、夏季には表層の蓄熱を路盤へ伝導拡散し、路面温度を低減させます。冬季には路盤・路床の地熱を表層に伝達することで路面凍結を抑制します。
・透水性にも優れており、夏季には暑さ対策とあわせ、ゲリラ豪雨時の降雨を速やかに路盤・路床に透水することにより、流末の下水道への負担を軽減し、雨水側溝やマンホールからのオーバーフローを抑制します。