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「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)と「真砂土舗装」の類似点と相違点

全国の施主・設計コンサル、施工業者各位から、「透水性高炉スラグ舗装」と「真砂土舗装」はどこがどのように違うのか?とのお問い合わせ、ご質問を受けるケースが増えておりますので、ここでご説明をさせていただきます。

≪類似点≫

①外見的な仕上がり

「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)と「真砂土舗装」は 共に、透水性舗装保水性舗装としての機能をアピールしている点で共通しており、骨材の粒度が5mm~0mmで外見的に仕上がり状態が似通っているため、よく間違われるケースが多いようです。

②主要用途

また、両者とも歩行者系道路舗装材として、歩道、遊歩道、公園園路、等の分野を主要用途としています。

③設計価格

設計価格も近い価格帯となっています。

 

≪相違点≫

①舗装用骨材

・「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)

高炉水砕スラグと真砂土
原材料:高炉水砕スラグ
大手鉄鋼メーカー(新日鐵住金、JFEスチール、神戸製鋼所)が鉄を製造する過程で派生する副産物である高炉水砕スラグ(鉄鉱石、石灰石、コークス等の鉱物が主原料)
※高炉水砕スラグは「グリーン購入法」の特定調達品目に指定されており、「潜在水硬性」、「多孔質形状」、「せん断抵抗力」等に優れた特性を有しています。

・「真砂土舗装」

原材料:真砂土
花崗岩が風化した土壌であり、水はけ、水もちが良い。但し粘土分が多いものは通気性、水はけに劣る。

②透水性能

・「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)

透水係数 0.02cm/sec以上

・「真砂土舗装」

透水係数 0.00001~0.0000001cm/sec

透水性舗装に求められる透水係数の基準値は、0.01cm/secであり、上記の通り「高炉スラグ舗装」は上回っておりますが、「真砂土舗装」は下回っております。
ちなみに、骨材である「高炉水砕スラグ」自体の透水係数は、1.0cm/sec~0.1cm/secとなっています。一方で土質学上その粒度により「シルト」および「粘土」に分類に該当される「真砂土」自体の透水係数(cm/sec)は、0.000001cm/sec~0.0000001cm/secとなっており、数値的に見ても骨材自体の「高炉水砕スラグ」の透水能力の方がは高くなっております。

③耐凍害性

・「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)

主要骨材である「高炉水砕スラグ」の特性である「多孔質形状」 により、冬期氷点下時に舗装体内部の水分が凍結し体積膨張による圧力が発生しても、微細な空隙で圧力が解放されるため、凍結融解の反復作用に十分耐えられます。

高炉水砕スラグ拡大図

 

←高炉水砕スラグ拡大図

 

 

 

 

 

 

JISに基づく「凍結融解試験」(200サイクル)をクリアしていること。
および東北地方の施工実績で施工後14年~16年経過しているにも拘わらず凍害発生はなく、現在でも舗装機能を維持しています。
※『カラーサンドが「凍結融解」に強い理由』 をご参照ください。

・「真砂土舗装」

冬期氷点下になる地域では施工後3年~5年経過すると、舗装表面が凍結融解の繰り返しにより、剥離し劣化による損壊で舗装機能を損なうケースが多いようです。

④曲げ強度

・「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)

30kgf/㎤ 以上 (材令28日)

・「真砂土舗装」

10kgf/㎤ 程度 (一般的な平均値)(材令28日)

上記の通り、曲げ強度においても「高炉スラグ舗装」の方が優れていることが分かります。
これは、主要骨材である「高炉水砕スラグ」の持つ物理的特性である「潜在水硬性」、「せん断抗力」によるものです。

⑤舗装色

・「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)

標準色5色 (ナチュラル・ライトブラウン・ソフトレッド・イエロー・グリーン)あり、周囲の景観にマッチした色合いが選択可能となっております。
透水性高炉スラグ舗装カラーバリエーション

・「真砂土舗装」

単色(薄茶色)のものが多い。

⑥耐用年数

・「透水性高炉スラグ舗装」(製品名:カラーサンド)

透水性能、耐凍害性、曲げ強度等の項目を見ても、品質的に優れているため長い年月すなわち施工後10~15年経過しても舗装機能が持続していることが、施工実例で立証できます。
※「あけぼの子どもの森公園」の比較表をご参照ください。

・「真砂土舗装」

冬期の気候条件、凍害等で3~5年経過すると舗装表面が劣化し剥離した状態になり舗装機能が著しく損なわれる状況になるケースが見受けられます。