Technical Information

カラーサンド舗装の目地材と目地間隔の技術的根拠

1)カラーサンド舗装の目地材の特長

①コンクリート用目地板の性能として公団規格で規定されている「復元率」(65%以上)と「はみ出し」(4㎜以下)をクリアした高性能な「瀝青繊維質系目地板」を目地材に採用しています。

※瀝青繊維質系目地板とは耐水、耐蝕性に優れた植物繊維、パルプ等にアスファルト性物質を含有、分散させて所定の厚さの板状にしたものです。

②瀝青繊維質系目地板の持つ耐候性、耐久性により長期間(20年程度)にわたり、セメントをバインダーとした舗装材の膨張収縮作用に対し、目地材としての機能を十分発揮できます。

≪施工例≫
カラーサンド舗装の目地材

2)カラーサンドの目地材の種類

当社舗装材には「瀝青繊維質系目地材」が優れている。
「樹脂発泡体系目地」は圧縮・曲げ強度に劣る。
瀝青繊維質系目地材

目地板の品質としては、コンクリート版の膨張収縮に順応し、膨張時にはみ出さず、収縮時にコンクリート版との間に空隙を生じることなく耐久的なもので、施工時に壊れず、変形しないことが望ましい。

【瀝青繊維質系の特長】
・はみ出しが少ない
・曲げ剛性が高く、適度な圧縮応力度を有するため衝撃に強く、破損、変形しない
・軽量で取扱いが容易である
・耐候性、耐蝕性に優れている

【樹脂発泡体系の短所】
・圧縮応力度および曲げ剛性が小さく、曲がりやすいため、施工時に注意が必要

3)カラーサンドの目地間隔について

  • 当社舗装材はセメントをバインダーにしている舗装であるため、温度変化などによって生じる舗装の伸縮を許容し、不規則なひび割れの発生を極力防止するために目地を設置します。
  • 道路技術専門委員会報告「簡易なコンクリート舗装の施工の手引き」及び「舗装設計便覧」におけるコンクリート系の舗装に目地間隔が規定されております。これらを参考に、当社舗装材の特性を考慮し、園路や広場について下表のとおり目地設置の基準を設けています。

目地設置基準

種類 間隔等 設置方法・目地深さ 備考
収縮目地 目地に囲まれた1スパンが10㎡未満、且つ、スパンの縦横比が1.5倍以下(長細くなりすぎないようにする) 打ち込み目地とし、表層厚の1/3以上とする 膨張目地を設置した箇所には入れない。(膨張目地を兼ねさせる)
膨張目地 30m以下 舗装定規に沿わせて据え付け、表層厚と同じ深さとする 「施工目地」と兼ねさせることが多く、昼休憩時と1日の施工完了時に入れることが多い

※上記基準はあくまでも原則であり、現場の状況により、変更・修正することはあります。

  • 既存の構造物に接する面にも目地を設置します。
  • 幅員の変化点・勾配変化点にも目地を設置します。
  • 目地材は、公共工事において一般的に採用されている「瀝青繊維質板」を標準仕様としています。この目地材は、耐久性にすぐれカラーサンド舗装自体と同等の耐用年数があります。また、「打ち込み」施工が可能であるなど、施工性にも優れています。目地材についても、カラーサンドの部材の1つとして当社が搬入手配をしています。
  • 通常は、施工前に当社が「目地割図案」を作成し、元請様に提出して承認を得るようにしています。